🔋蓄電池がつなぐ未来:自然とテクノロジーの共存🌱
2025/09/19

近年、アウトドアに興味を持つ人が急増している。特にコロナ禍以降、都市の喧騒から離れ、自然の中で過ごす時間に価値を見出す人が増えたように感じる。
しかし、私にとってアウトドアは“非日常”ではなく“日常”だった。
私の生家は山までわずか100メートル。遊び場は森であり、川であり、空だった。小学生の頃、父は地元の初代ボーイスカウト隊長であり、組織の立ち上げにも関わっていた。戦地に赴任する前に終戦を迎えたため戦闘経験はなかったが、軍事訓練の知識をボーイスカウトに活かそうとした。その結果、私たちのキャンプはまるで行軍。重い綿テントを背負い、夜間に山道を歩く。ナイフは入隊後に支給され、日常的に所持していた。
魚の取り方、鳥の捕獲、罠や銃を使った動物の狩り。火の起こし方、水の採取、毒のある植物の見分け方。これらはすべて、遊びの延長線上にあった。
こうした経験が、後の人生で再生可能エネルギーに対する直感的な理解につながった。
2019年2月、私は中国・深圳市にあるBYDを訪れた。
すでにテスラ技術部に関わっていた私は、今後市場を牽引するであろうBYDのEV車と蓄電池の実態をこの目で確かめたかった。写真に写っているのは、トレーラーハウスに組み込まれた大型蓄電池。
これはすでにヨーロッパ各国に輸出されており、移動可能なエネルギーインフラとして注目されていた。実際に見たかった設備は撮影禁止だったため公開できないが、現場で得た知見は今も私の事業戦略の根幹を支えている。
2017年から2023年までの7年間、当社は農業エキスポに継続出展。特に力を入れてきたのが「ソーラーシェアリング」だ。
日本は国土が狭く、メガソーラーの設置場所は限られている。だからこそ、農地を活用した太陽光発電=ソーラーシェアリングが重要になる。
農業とエネルギーの共存。これは単なる土地活用ではなく、持続可能な社会への一歩だ。
九州はすでに多くのメガソーラーが稼働しているが、電力の安定供給には蓄電池が不可欠だ。
今後は、太陽光発電と蓄電池の併設型システムを九州に展開していきたいと考えている。これは単なる設備投資ではなく、地域のエネルギー自立を支えるインフラ構築だ。災害時のバックアップ電源としても機能し、レジリエンスの高い社会を実現する。
アウトドアの原体験から始まり、EV車や蓄電池、そしてソーラーシェアリングへとつながる私の歩みは、すべて“自然と共に生きる”という思想に根ざしている。
これからも、現場主義を貫き、持続可能なエネルギー社会の実現に向けて挑戦を続けていきたい。
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